NPO法人青少年自立援助センター/YSCグローバル・スクール/田中宝紀 (IKI TANAKA)

NPO法人青少年自立援助センター定住外国人子弟支援事業部統括コーディネーター/ 東京都福生市にて外国にルーツを持つ子どもと若者のための教育・自立就労支援事業運営を担当。Yahoo!ニュース個人オーサー。2児の母。

2016-01-01から1年間の記事一覧

義務ではないけど「みんなそうしてる」の壁-外国人生活者に届かない生活情報グレーゾーン

たった1人、小学校の入学式にジャージで出席したAさん それは私の息子の入学式の時のことでした。いわゆるセレモニースーツを着た親子で色めきだっていた学校の体育館。中には普段着で出席している外国人保護者が数名いましたが、その子どもたちはスーツや…

『意図せず、外国人に大量のワサビを盛る国、日本』はイヤだ。

本当の悪意を自認して差別している人間はそう多くない。 大阪にあるチェーンの寿司店で韓国や中国から来た方々を中心に、わざと大量のワサビを入れた寿司を提供していた件。最初はネタなのかと思っていましたが、店側が「謝罪文」を掲載する事態となり、新聞…

2016年度下半期YSCグローバル・スクールスタッフ募集(日本語教師/コーディネーター/学習支援/ICT担当)

「日本社会への入り口」となる大人たち 私たちが支援している外国にルーツを持つ子ども達の中には、日本で生まれ育った子ども、小さな頃に来日した子ども、10代に入って新たに来日した子どもなど様々な子ども達がいます。そのルーツもフィリピンや中国、ペル…

海外からでも使える!自宅学習に最適な子どもの日本語・継承語教育オススメ無料教材

海外に暮らす日本にルーツを持つ子ども達 海外に暮らす、日本人の子どもたちは外務省による「海外子女統計」によると、長期滞在の義務教育年齢の子どもだけで79,000人以上。10年前と比べ、2万人以上増加しています。 日本国籍を持たない、日本にルーツを持つ…

日本語で育つ子どもたちは、すべて日本の子どもであると言いたい

ウティナン君に想いを寄せて 山梨県に暮らす、タイにルーツを持つ、ウォン・ウティナン君のニュースをご存知でしょうか? ウティナン君は日本生まれ・日本育ちですが、お母さんがビザが切れた状態で超過滞在だったため、在留資格のないまま各地を転々と隠れ…

2016年参院選各党マニフェストに見る外国人・移民関連政策

参院選2016はこんな視点での比較も 東海地方に拠点を置く、多文化共生NPOの中間支援組織、NPO法人多文化共生リソースセンター東海さんが、7月10日に行われる参議院選挙に関連し、各政党が「移民」や「外国人」についてどう考えているのか、政策集の比較をし…

オランダに移住なさったご家族のブログを拝読して―日本語を母語としない子どもの支援者より、「子どもは小さいうちから海外に出るのはちょっと考えたほうがいい理由」

オランダ移住は単純にうらやましいです 広告代理店をおやめになり、オランダへ移住なさった吉田和充さんという方のブログを、転載先のライフハッカー経由で拝読しました。 タイトルは『オランダ移住から2カ月。我が子の順応性を見て気づいた「子どもは小さい…

外国にルーツを持つ子どもの高校・大学進学率が、日本人の半分である現状を変えたい。

高校進学率50%、中退率15%、大学進学率20%の壁 現在のところ、外国にルーツを持つ子どもの教育課題における大きな壁の一つが高校進学であることは、このブログでもたびたび発信しています。 (過去記事) ikitanaka.hatenablog.com 出身国やルーツ…

ある日あなたが日本語が通じない子どもの継父になったら。

「外国にルーツを持つ子どもの親」=外国人とは限らない 年間100名前後の外国にルーツを持つ子ども・若者たちと出会う、私たちの現場。 子どもの支援ということで、その親御さんたちのサポートやご家庭との協力連携も重要な活動の一つとして位置づけています…

ママ友は外国人!?―小学校で外国人保護者と出会った時、日本人ママ・パパができること。

気づいたらいつの間にか4月も半ば。今年、お子さんがピカピカの1年生になった!という保護者の皆様、ご入学おめでとうございます! 新学期を迎えた学校の先生方、子どもたちのことを今年度もどうぞよろしくお願いします。 私の長男も昨年の今頃、ピカピカ…

【2016年度求人】外国にルーツを持つ子ども・若者支援者(日本語教師/学習支援/コーディネーター)募集!at 東京都福生市

支援現場スタッフは本当にすごいなーと素直に思う。 私たちの運営するYSCグローバル・スクール(東京都福生市 http://kodomo-nihongo.com )に携わる大人は、それぞれの専門性で役割を分担し、外国にルーツを持つ子ども・若者の支援をしています。 ●多文…

「外国にルーツを持つ子ども」って呼び方、何とかならないですかね。

この呼び方で広めちゃっていいのか、といつもやや不安に思う 今月のはじめ、都立高校出願の件についてつぶやいたツイートとブログをたくさんの方に拡散していただきました(ツイートインプレッションは30万超、ブログは約2万以上のpvでした)。 これだけ多く…

都立高校定時制出願当日に、外国にルーツを持つ若者が小学校卒業証明の提出を突然求められた件の一部始終と、東京都教育委員会の方への心からのお願い

2月4日、スタッフからの連絡にわが目を疑う 外国にルーツを持つ若者の高校進学をサポートし続けて6年。 日本語を母語としない子ども・若者の都立高校進学が狭き門であること、このブログでもお伝えしてきましたが、当スクールにやってくる生徒の多くは、他に…

日本語がわからない子ども、「この学校に1人だけ」43%-外国人散在地域の子どもの日本語教育をどうすべきか考えた

日本語がわからず「お客さん状態」は子どもにも先生にもつらい 外国人散在地域、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 「がいこくじんさんざいちいき」と読み、外国人が多く集まっている外国人集住(しゅうじゅう)地域と対を成す言葉です。(詳しくは…

外国籍受験生に関わる2016年都立高校入試の変更点3つ

遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。 外国にルーツを持つ子ども・若者支援の現場では、毎年1月、2月は都立高校受験を控える受験生たちの追い込みに追われます。特に15歳以上で来日し、日本の中学校に在籍していない受験生たちにとって…